立論・質疑・反論・終論

こんにちは、社会人ディベートCafe☆です。

知人にホームページを見せたら、

  • 「ところで、立論質疑反論終論とは何ですか?」
  • 「何となく解るんだけど、具体的にどんなスピーチをするの?」

と質問されました。

ディベートの中だけでしか使わない言葉なので、なじみにくいですよね。

一言でいうなら、ディベートの試合をするときのスピーチのパートですかね。ひとつひとつを説明しますね。

立論・質疑・反論・終論について

  • 立論・・・自分たちの意見を主張するパート
  • 質疑・・・相手の主張に対して質問や確認をするパート(反対意見を述べるパートではありません)
  • 反論・・・相手の主張に対して反対意見を述べるパート
  • 終論・・・これまでの議論をまとめて最終的な意見を述べるパート

と答えてはみたもののやっぱりわかってもらえませんでした。

私の友人は、どういうわけか100%納得できないと、動きたくありません!という人が多いみたいですね。

簡単そうで難しいのが、この4つのスピーチパートなのかもしれません。

実際に社会人ディベートCafe☆でも、「いまいちこのパートで求められていることがピンとこない」という意見をいただいたので、改めて解説をしていきたい思います。

本文が終わるころに、なるほど☆と思っていただければ、うれしいです。

 

立論:プレゼン資料を作る感覚

肯定側ならテーマを賛成する理由を作ります。反対に否定側はテーマを反対する理由です。

基本的な考え方は、お客さんを目の前にして行う商品のデモストレーションやプレゼンテーションと同じです。プレゼンテーションの経験がない人は、採用面接だと思ってください。

さて、そんな立論では何よりもこれからお伝えする4つのことを考えなければなりません。

立論を組み立てる上で最も大切な4つのポイント

文字通り「論」を「立」てるパートです。

一番最初のプレゼンテーションだと思ってください。

主な仕事は4つですね。

  1. 「論点抽出」
  2. 「主張」
  3. 「理由」
  4. 「具体例」

それぞれについて解説をしていきます。

その1 論点抽出:伝えたいことを絞る

ディベートではスピーチ時間が限られているため、ダラダラと伝えることはできません。まずは、何を伝えたいかしっかりと考えて、明瞭でわかりやすい主張をすることを心がけてください。

その2 主張:一言で「主張」をしてみる

主張というのは、相手にどう考えてほしいか、ですね。事実や当り前のことをそのまま言っても意味がありません。

断定的に、端的に、明確に相手にどのように考えてほしいのかを伝えましょう。

例えば、以下2点は間違いなく「主張」です。

  • この商品を買ってください
  • 私に内定をください

さて、主張を示したところで、次は理由です。

 

その3 理由:主張をしたら、必ず理由をセットで伝えましょう

主張は大事ですが、プレゼントでいうところのラベルのようなもので大事なのは「中身」である理由です。

たとえば、お客さんに対して、「この商品を買ってください!」と店員の人がいきなりいっても、理由がなかったらどうでしょうか?

「なぜ、この商品を買わないといけないの?」と思いますよね。当然買いません。

面接でも同じです。「私に内定をください」「採用してくださいよ!」といっても、採用担当者からしたら、志望動機や自己アピールの一つでもしろ!と思うはずです。

 

これと同じように、主張をしたら必ず理由を言わなければなりません。

 

お客さんに「この商品を買ってください!」と主張するなら、その商品が価格以上の価値があることを伝えましょう。そこで初めて動きます。

採用担当者に「私を採用してください!」というのなら、「私は御社にとって有益な人材です。」「御社の社風にマッチしています」ととりあえずなんでもいいので理由を伝えましょう。

中身がよければ、つまり理由が納得できるものであれば、主張は通ります。

 

その4 具体例:相手に分かりやすいエピソードを伝えましょう。

具体的な話とは、聞いている人たちが想像しやすいエピソードやストーリーですね。相手に伝わるようにですね。ここがポイントです。

「解りやすく」とは何か?簡単なようで難しい。

多くの人が「解りやすい?」とは何か?という言葉の意味が分からず悩んでいるのではないでしょうか?

「小学生にも解るような言葉を使う?」・・・これは正解のようで間違いです。横文字・ビジネス用語が一切使えませんからね。

 

私たちが考える、「解りやすさ」とはエピソードや身近な事例を上手に使いこなして、聞いている人たちが想像したり、イメージをふくらましながら、伝えることです。

例えば、子供に「勉強をしなさい」と主張をしても、「何で?」って思われます。「子供のうちから勉強をしないと、将来苦労するからよ」と伝えても、「本当かなぁ?」と思います。

この「本当にそうなの?」という疑問に答えないといけません。

よくあるのが「アリとキリギリス」の物語を使うことですよね。そのために作られたような話ですから。

他にも、子供のころ遊んでばかりでろくに勉強もせずに、大人になって苦労をしている人たちを例にするとよいかもしれません(恨まれない程度に)。

まとめると、立論で大切なのは以下の4つです。

以上、まとめると

  • 伝えたいことを絞りましょう。
  • 端的な主張をしましょう!
  • 次に理由も必ず伝えましょう。
  • 最後に、聞いている人たちが想像しやすい具体例を示しましょう。

 

質疑:立論を聞いて解らないところを確認する

相手側からの質疑です。ディベートでは立論の後に、必ず相手サイドから尋問があります。立論の内容について確認をするパートですね。

 

ここで一つでも多くの情報を集めて次の反論や最後の終論に反映させます。

 

このパートは議論をするのではなく、一つでも多くの情報を集めましょう。

 

 

反論:相手の論理を崩す(方法は2つ)

 

相手の立論に対して反論をするパートです。

 

反論をする時に、まず最初に考えなければならないことは以下の2つです。

 

相手が組み立てた論理が間違っていると指摘をすること

別の事例をぶつけて、相手の主張を崩すこと

1)相手が組み立てた論理が間違っていると指摘をすること

立論では主張→理由→事例をセットで伝えろ!と言いました。

しかし、論理の中身を細かく見ると、主張・理由・事例がかみ合っていない場合がほとんどです。相手からこのような主張があったとします。

日本の英語教育はダメだ!なぜなら、「文法」や「読解」に重点を置いてばかりで、外国人と英会話をするスキルが身に付かないからだ。実際に、外国人が目の前にいても一言も話せない日本人がほとんどだ。だから、もっと会話を中心とした英語教育を行うべきだ。

 

反論は以下の通りです。

・「文法」や「読解」に重点を置いた英語がなぜだめなのか?

・そもそも外国人と会話をする必要があるのだろうか?

・会話を中心とした英語教育を行うと本当に問題は解決するのか?

 

等、細かく見ると、相手の主張なんて突っ込みどころ満載です。

 

思いついたらどんどんとしましょう。

 

2)真逆の事例をぶつけて、相手の主張を崩すこと

相手は必ず自分にとって都合のよい事例や理由を伝えてくるので、真逆の事例を伝えましょう。

例えば、「最近の若者の1/3は入社をしてから会社を3年以内で辞める」、という理由/事例を元に「最近の若者はダメだ!」「今の若者にとって企業は働きにくい」という主張を相手がしてきたとします。

 

さて、どこを見るかといったら、
ポイントは2つです。

  • これは事実か?若者の1/3は、本当に3年で会社を辞めるのか?
  • 最近のことなのだろうか?昔は違ったのか?

と逆のアプローチをするわけです。解らなければググります。

 

こんなデータが見つかりました。

www8.cao.go.jp平成22年子ども若者白書

若者の1/3は3年以内で入社をした会社を辞めるのは本当っぽいですが、これは今も昔も同じです。

だから、「今の若者」「最近の若者」「いまの企業」なんて論理は実は成立するようでしていません。一時の事実や情報にはくれぐれも踊らされないようにしてくださいね。

そうでないと、マスコミやワイドショーから煽られてばかりの人生になりますよ。

冷静に分析をすれば、細かいことが見えてきます。

 

終論:試合に勝ちにいくパート

一般的にいう「最終弁論」のことです。泣いても笑ってもこれが最後。

できれば、終論をきれいに決めて、勝っても負けても笑ってください!

なので、最後に笑うためには、どうすればいいか?

意識することはひとつです。

ジャッジ・観客に対して、自分たちのプレゼンテーションのほうが相手よりも優れていることより説得力があることを示す。これだけです。

「純利益」を示すようなものですね。

ビジネスの話に例えると、ある企業がこれから新商品を販売しようとしています。肯定側であれば、売り上げが期待できると、主張します。一方で、否定側であれば、実質的なコストを見積もります。

双方の主張を真っ向からぶつけて、反論を加えて、残った論点をまとめて、はたして新商品を出すことは黒字になるのか、それとも赤字になるのか。

 

黒字だったら肯定側の勝利、そうでなければ負け(つまりは否定側の勝利)ってところですね。

もちろん、売上やコストの論点に対して徹底的にアタックをかけて成立させない手もありますが、ディベートの性質上、簡単ではありません。試合を振り返ると、双方の主張は少なからず最後まで生き残ります。

なので、生き残った論点を整理して、議論を再構成するイメージを持ってください。

 

クロージングに近いですね。

 

これまでにどんなに素晴らしいプレゼンテーションができたとしても、肝心のクロージングで失敗すると、最後の最後で負けてしまいます。

結局本当に言いたかったことはなに?と思われてしまったらアウトです。

私たちもジャッジをしていて、最も注目しているのが、最後の20-30秒だと思ってください。

最後の20-30で勝負は決まります。

 

以上、いかがだったでしょうか?

 

 

まとめると、

  • ディベートには、4つのプレゼンパートがある
  • 全てのパートで求められていることが異なってきます。
  • それぞれの目的を理解してきっちりとこなすことが大事

 

 

 


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